いつか合気道の道場を設計したい建築家のブログ

2021年09月22日

施主は孤独 5

そして翌日に井元さんからラインが来た。 「この予算で家を建てられますか?」 うちは設計事務所なんですが・・・ 「頼んでおられる工務店で工事する事は可能でしょうか?」 「頼む予定の工務店とはどうなったんですか?」 「この予算でFORMAさんに頼む余地を検討したいのです・・・」 「契約の前に可能性を検討したいのです!」 何がどうなったか、井元さんはこちらで建てる方法も選択の一つと考えておられるようで、なにか気迫のような強さを感じました。 余地を検討するぐらいならとこの話を一旦受ける流れになりました。 井元さんが選択する裏付けを得る為に動くことになったのはよいけど こういう場合、もしこちらが逆の立場 […]

2021年08月16日

フレキシブルボード 外壁

数年前に サイディングの素地のような壁材発売され、よく見かけるようになりました。 素材の持つ本来の性質に着目し、経年変化や不均一さに美しさを見出しそこに価値を感じる侘び寂び文化に近いものを感じます。  発売当初、大手メーカーがこういう価値の伝え方をするのは驚きでした^^ インスタグラムで素材の魅力について事例を挙げているので参考にしていただきつつ、今回は設計段階から試行錯誤した事例を紹介します。 2013年頃にフレキシブルボードを外壁に使うということであれこれ検討していた時の話です。 フレキシブルボードは工場でプレス加工で作られるため、寸法がきっちりしていて、不燃材、耐水性、耐衝撃性に優れてい […]

2021年08月14日

施主は孤独 4

机に広げた図面を元に意見を出します。 既に工事会社は決められているので波風立たないように 基本裏方の役割。 フリーにアイデアを出すと収集がつかなくなるのでルールを設定。 ・当初の型を踏襲しつつ具体化する。 ・外格は変えない、面積も増やすのはNG 少なくするのはOK ・1F、2Fのゾーニングは変えない。 今の段階ではこのくらい。 早速、井元さんご夫妻とオンラインでヒアリングを行いました。 その際に出てきた言葉のかけらの意味を考えつつ “余白“を今と未来の可能性をつなげるものとして捉え、軸にしました。 広い敷地と建築、建築の中のスペースに余白を設け、世代の異なる家族(個人)の関係性と居住に内包され […]

2021年08月13日

homify Nederland(オランダ)に取り上げられました

Tiny House が小さな家のアイデアの展開という事で取り上げられました。 事例には世界中の小さな家の実例が掲載されています。 小さな家のアイデアは地球規模でとらえるととても大きなアイデアとなるような気がします。 Tiny Houseの記事はオランダ語なので翻訳を使ってみると 都市の中の小さなジャングルと題されています。 小さいスペースだからこそ暮らしの中で植物は重要だというようなことが書かれています。 建築を設計するうえで必ず植栽と建築を同時に考えるところが伝わったようでうれしいです。 お施主さんも植物好きな方だったので実現した小さなジャングルです。

2021年08月09日

SDGsと住まい、持続可能な開発目標と豊かさを暮らしにもたらす家とは?  homify 特集記事

homify 特集記事 【SDGsと住まい、持続可能な開発目標と豊かさを暮らしにもたらす家とは?】 FORMAで設計させていただいた「Tiny House」が取り上げられました。 家づくりに関わらせてもらう時 頭の片隅には地球温暖化対策に関して建築がどのように貢献できるかという問いがあります。 未来の為に今から出来る事だからです。 Tiny House ではミニマムな暮らしとしてお施主さんと共に考えたケースでした。 SDGsの枠組みが出来る前の設計ではありますが、住まいとしてのSDGs(持続可能な開発目標)の在り方は暮らしに豊かさをもたらすという事に確かにつながっていると考えます。 有って当た […]

2021年08月07日

施主は孤独 3

徹底的なコスト削減と自由設計をうたう建設会社とやりとりする中で出てきたプランがしっくりこない井元さん・・・  自由設計(注文住宅)という言葉がありますが 自由設計(注文住宅)はお施主さまの要望に対応できるという事で要望以上になる事は少ない。 なぜならばコスト削減ウタっている会社は設計段階や家を建てる過程を合理化の名のもとに徹底的に単純化しています。 なので要望を実現することがゴールとなっている場合が多い。 会社の考えるゴール以上の事はオプションというお金の形で表れて、結局ローコストにならないという話をよく聞きます。 一方、FORMAでは注文住宅と呼ばずに 提案住宅 と言っています。 お施主さん […]

2021年07月28日

施主は孤独 2

しばらくして 図面を持って井元さんが来た。 早速、今迄の経緯を聴きつつ土地の情報をgooglemap ストリートビューなどで確かめたところ 道路の位置が違うような気がした。 ?が頭に浮かぶ 理解できない・・・ 「方位が間違っているような気がしますが」 「要望聞かれてこんな感じと敷地に適当に配置したらしいです」 適当か・・・なんか嫌な予感。 「ゲニウス・ロキに耳を傾けろ」 著名な建築家は言いました。 地霊の言葉を聴く努力をする。 その土地から語り掛けられられる事を感じそれを踏まえて建築を思考する。 その場の雰囲気、土地柄、その場に積もる想いを受け取り・・・ そんなものを感じつつ建築を考える・・・ […]

2021年07月19日

施主は孤独 1

広い事務スペースの大きなテーブルの一角でスケッチをしていると背後のスペースで顔見知りの井元さん家族が揃って営業マンと話しているようだった。 声を掛けようかどうしようかと思案しつつ頭の中のイメージを書くことに熱中していると目の前に井元さんが立っていた。 「てるさん。家を建てようと思うけど、コスト重視にしようと思う・・・安く建てられる業者に決めたので頼めませんねん。 ほんまは設計頼みたいけど・・・」 唐突な展開にどう反応してよいかとまごついている間に、私が設計をしている事を知っている井元さんが頼めなかったことを報告してくれている事が理解出来ました。 もう気持ちが固まっているなら仕方ないといつもなら […]

2021年07月18日

施主は孤独 序章 

「施主はめっちゃ孤独・・・」とおっしゃるお客様。ほんと心の叫び声として聞こえてきました。 家を建てるにあたりどこに頼もうかと知り合いのい顔を思い浮かべ。出てこなければどこがよいやろとネットで調べ。失敗したくないという想いで様々な情報を比較し絞ったホームページを読み。youtubeで建築系ユーチューバーのいう事をなるほどと思いながら知識を得て・・・ すごくたくさんの時間をかけておられる。そして、今も調べ続けている。 そんなお客さんと出会い。今 一緒に家作りをしています。そして過程では悩ましい問題が次々に起こる建築計画。それをそんなお客さん(井元さん)一家と乗り越え協働するさまを楽しみながらつづっ […]

2021年06月25日

建築知識800号 【最高に楽しい間取り】 

建築知識800号にAlleyHouseと音楽室のある家2が取り上げられました。   記念号であることと【最高に楽しい間取り】という特集の中の実例という事で非常に嬉しいです!   家は楽しくというのも大切にしている事の一つです。   建築知識といえば1959年創刊の建築士ならだれもがお世話になっている専門誌。 実に62年間にわたり実務に必要な知識を発信している本です。   以前にも取り上げていただいた 2018年5月号の特集「プロが秘密にしたがる小さな家の贅沢な工夫」 ともつながる内容で800号ではFORMAは3つのアイデアをご紹介いただきました。 &nb […]

2021年06月07日

合気道建築家 と パッシブデザイン

こんにちは、京都の設計事務所FORMA建築研究室 「建築を通して環境と人の円満な関係を伝える 合気道建築家」 中西義照(てる)です。 と自己紹介していると。 どういうことですか? と聞かれて自分ながら腑に落ちる説明が出来ない事もありました。   ところが先日、お客様の一言ではっ!となりました。     合氣道もパッシブですよね! パッシブの意味は受動的とか自分からは働きかけないさま。 後の先・・まさに合氣道ではないですか!! 設計の軸の一つであるパッシブデザインをやっているから合氣道建築家なのです! この一言はお施主さまなのですが仕事は演出家。 洞察力や語彙の豊富 […]

2021年01月30日

【うつろひ(い)】

【うつろひ・うつろい】   ぼくが使う事もあるし聞いていて「はっ」となる言葉の一つ。   使う時はそこはかとなく照れながらではありますけどね^^   詩のようになってしまいますが詩人を気取っているわけではなく心の中にある思いを書くとこんな感じです^^ 物事の移り変わるさま。   居つかない潔さ。   一瞬を感じる事の出来る喜び。   今まで感じてきたその場、その瞬間の場面。   体験の積み重ねが呼び起こされる言葉です。   常に変わり続ける事の豊かさに惹かれるようです。   暮らしの中にうつろいを感じる場 […]