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-2025.8.5-
構造性能の基礎と改善(住宅医スクール)
住宅医スクールをスポット受講しました。
年間プログラムを確認しながら、新たに追加された講習やアップデートされた内容を事前にチェックし、必要に応じてスポット受講しています。設計者としてのスキルを維持し、技術を更新し続けるための大切な機会です。
今回は「ヤマベの構造」で知られる構造家・山辺豊彦さんによる講義を受講しました。
ちょうど『ヤマベの耐震改修 増補改訂版』の発売タイミングとも重なり、あらためて学び直そうと考えたのがきっかけです。
木造住宅の構造の基本、補強の考え方や実践事例まで、非常に示唆に富む内容でした。
とくに印象深かったのは、弱点の判別方法と不具合箇所の補強に関する具体的なアプローチです。構造的な知見と施工上の現実的な難易度の両面から検討されており、それぞれの事例に即したきわめて論理的な手法が提示されていました。
その丁寧な思考プロセスは、自分自身の実務における判断とも重なる部分が多く、安心と同時に、さらに踏み込んで探究したい領域も見えてきました。
ちょうど近々、既存住宅の調査(耐震診断)を行う予定があり、早速アウトプットも兼ねて、ヤマベの手法を踏まえた調査の作戦を練っています。構造的な弱点が見極められるよう、ポイントを抽出・整理しました。
住宅医として活動し始めてから、もう15年ほどになります。
その間、住宅医スクールが継続的に運営され、講義内容も進化を重ね、各地の住宅医たちの実践事例が蓄積されてきたことで、全体としての知見と技術のレベルが着実に高まっていると感じます。
スポット受講に加えて、スキルアップ講習会や特別講義など、卒業後も継続して学び続けられる環境が整えられていることに、あらためて感謝しています。
