住宅アーキテクト

中西義照のブログ

温熱改修。 改修の目標値

10年前に築10年の家を購入されたOさん。

既存住宅調査をご依頼頂き取り組む方向性が明確になり、今回の工事が始まりました。

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これまでの経過はこちら ↓

住宅医 住宅調査診断

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取り組む事は、外部のメンテナンスと内部は暮らし方に合わせた温熱環境の改善。

(屋根、断熱補強に合わせて空気集熱ソーラー「びおソーラー」を取り入れ、冬の暖たたかさの助けにしようというもの。)

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これまで冬場は寒くて一階を使わないとおっしゃっていたOさん夫婦。

冬使わないという事で物置場となり長い間有効に使われていなかった模様。

温熱環境を改善する事で使い方がどのように変わるかが楽しみです。

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前回までのお話はこちらから。

 

住まい方アドバイスから温熱環境を改善する。

 

 

温熱改修。びおソーラー設置

 

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改修にあたって、詳細調査を行い、建物の基礎データを報告書にまとめました。

その一つである温熱環境に関する性能値からどの部分を引き上げるかを建物の現状と改修箇所を合わせて検討します。

 

この作業をするためにも建物調査は非常に有効になります。

使えるデータ。 医者で言えばカルテのようなもの。

色々なデータが読み取れるので総合的に改修計画を立てられるのです。

 

今回は温熱改修についてどのように目標値を定めたか?

 

20年前の住宅では一般的な断熱仕様。

天井、壁はグラスウールの50mm 床は無断熱、間仕切り壁外下部は外気が筒抜け状態。

計算してみると・・・

既存外皮計算(H25基準で算定)

気流止めが働いているとしての計算になるので実際の値はもつと悪いでしょう。

(外壁や間仕切り壁が煙突のように外気を吸い上げていたのですから)

 

そして、温熱の弱点を改善し、工事で手を入れる箇所を重複させる過程で、びおソーラー設置についてお施主さんのGOサインが出ました。

この辺りからH25基準が目標値となりました。

 

そして、シミュレーションを色々とする中で費用対効果を精査し最適な組み合わせを考えました。

改修後外皮計算(H25基準で算定)

 

建設地の地域区分は 6地域 UA値は0.87以下となっています。

UA値 1.34W/㎡K→0.89W/㎡K

Q  値 4.33W/㎡K→2.94W/㎡K

 

 

H25年適合基準のほぼ近い値まで近づける事が出来ました。

びおソーラーで暖まった空気を長い時間冷めないように断熱補強も大切になります。

 

 

改修計画メニューはシミュレーションと基本設計を行き来して裏付けを取りながら進めます。

そうする事で、色々な組み合わせが検討出来て、合理的な改修設計が出来ます。