住宅アーキテクト

中西義照のブログ

リノベーション設計。現地調査から設計の方針を考える (基礎、上部構造検討)

リノベーションのご依頼。

「里山暮らしの家 2」 となるようなロケーションに建つ 築60年の民家です。

改装が一部されているもののほぼ、当時の状態のまま。

数年前から住まい手が居なくなった家をUターンのご家族の為に活用する予定。

 

こんにちは、京都の設計事務所FORMA(フォルマ)建築研究室、中西義照です。

建築が好きで心地の良い居場所を探究しています。

 

古民家が大好きなボクにとって非常にワクワクします!同時に悩ましい部分も沢山あると思いますがクライアントや関わる方達も一緒に良いものにできるように取り組んで行きたいと思います!

 

今回の内容は専門的すぎるかもしれません。

方針を決めるまでの思考過程を書いてみました、興味のある方ご覧ください。

 

 

 

 

現在の状況としては調査の中で、劣化診断、耐震診断をやっていて、設計の基本設計は固まりつつある段階です。

どれだけ手を入れ改修するかについては今後の相談となりますが、先ずはFORMAの推奨案を作り 持ち主、住まい手の思い、工務店さんのアドバイスも聞きながら設計に落とし込でいきます。

推奨案の中でも悩ましい所は基礎の補強方法と温熱改修の目標設定。

 

基礎は石場建てでコンクリートに固定されていない部分と増築、改修された際にコンクリート布基礎で固定された部分が混在しています。

在来工法なら上部構造と基礎を繋ぐために基礎をしっかりしたものにして上部構造を強固にしてバランスを取ります。

しかし、この建物の場合は増築部分を除くと柔らかい構造で持たせる伝統工法に近い作りです。

ただ、柱の小径は105角前後が多く120角はごく一部のみ、小径が小さいので伝統工法の改修方法(耐震ダンパー等の地震力を軽減する方法)で進めることもリスクが高いような気もします。

 

建築防災協会の定める耐震診断手法に基づいて改修案を作ってみると、基本設計の内容に応じた壁の補強方法で評定値は1.0以上にはなりそうです。

この方法でするにしても、建物の現況と基礎を作る際の納まりを解決しないと進められません。

土台が蔓石の上に載っていて基礎との接合をどうするか?

以前このようなケースの納まりを考えた案件があるので資料を参照します。

 

 

こんな感じで、内部側に沿え基礎を作り一体とする方法です。(この場合は束)

柱と土台部分にM12ボルトを通してコンクリートと一体化させる方法も考えられそうですね。(ボルトの定着は一考の余地あり)

基礎梁として成立する最小限に高さを押えて、根がらみで床下空間の補強をやりつつ基礎と固定するという方法も可能かもしれません。

構造設計担当の岡本さんにも相談して、方針固めていきます。(増築部の基礎形式と合わせられて、上部もバランスを取りながら固めていく方針で進められそうです。)

※耐震改修と劣化改修を行う事で亀岡市の補助金を使う事が可能となりました。

 

以前のスケッチがヒントになり発想が展開する場合は多々あります。

設計の過程に書いたスケッチや図面は発想する時の宝箱のような存在なのです。

 

資料が捨てられないのはこんな時の為でもあるのです。(言い訳(笑))

 

 

京都の設計事務所FORMA(フォルマ)建築研究室、中西義照のブログ「日々雑感」を読んでいただきありがとうございました!