住宅アーキテクト

中西義照のブログ

断熱材の選び方(FORMAの考え方)

断熱材を選択する場合、ネット等で情報を集めどれを選択するか迷うと言う話を良く聞きます。

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なので、再確認。
断熱をする意味と選択方法を考えたいと思います。
どの工法、断熱材が良いかという事に視点が行きがちですが断熱を行う目的は以下の通りです。

□冬場、寒くないように。(体感温度 (周りの空気の温度+周囲の壁面の温度)/2という形で表せます。)
□夏場、冷房若しくは夜に取り入れた冷気が長く留まってくれるように。(断熱と合わせて通風計画も合わせて行う事が大切。)
□家中の各室の温度差を少なくするため(ヒートショックや温度環境のバリアフリー化)
□冷暖房効率(熱を逃がしにくくする)を良くし、ランニングコストを抑える。

工法や断熱材を選ぶのではなく、目的達成のために建物の断熱性能を明確にする事が大切と考えます。
性能を明確にするためには温熱環境に関する様々な指標が有るので、具体的な目標値を設定すると良いでしょう。
外皮の基準[外皮平均熱貫流率(UA値)、平均日射熱取得(ηA値)]、一次エネルギー基準等が有り、室内の温度、年間の使用エネルギーのシミュレーションソフトで算出します。
計算方法
設計者や専門家でないとわかりにくい部分なので説明を聞き相談しながら断熱性能の目標値を決めます。
性能基準

そして、計画案件毎に要求される条件
【性能/劣化の度合い(経年劣化、性能低下等)/仕上材による対応/人体への影響/環境に与える影響(エコロジー性)/施工のしやすさ/施工精度/透湿性/防蟻性/防音性/調湿性/リサイクル性/価格(イニシャル・ランニング)/クライアントのこだわり】
と摺り合わせる中で、工法や断熱材の種類を決めていきます。

計画内容に即してバランスの取れているものを選択し、優先したい、こだわりたい条件がある場合は対応した断熱材を使用します。

加えて、断熱材を選ぶだけで温熱環境が保証される物ではなく
窓面積、外壁の面積、床面積、屋根面積、空間の容積、換気、漏気、負荷、通風等様々な要因を考慮して設計に落としこんでいく事が大切です。

最後にFORMAで比較的採用する事が多い断熱方法は

□充填工法(グラスウール、ロックウール等)
1.ボード気密工法
正しい施工方法で使う事
・外壁側を合板等で気密層を取る、内部側の防湿層は合板より高性能なモノを使う事で、相対的に外部へ湿気が抜け、内部結露は起こらないと言う事。
・GWを隙間無く丁寧に施工する事。

2.シート気密工法
・内部に気密材を貼り防湿し、外部側に透湿シートにより湿度を外に逃がす。

□吹付け断熱材充填工法
・各種メーカー責任施工の吹付け断熱材(アイシネン、アクアフォーム)
・壁内結露防止のため内部側の防湿シート施工が必要な場合がある。

□外断熱工法
・ボード系断熱材による外張り工法

あくまでも、計画が主体で計画に纏わる条件をもとに相談しながら決めています。