いつか合気道の道場を設計したい
建築家のブログ

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-2019.12.23-

セルロースファイバー 採用にあたって

先日、事務所のこれからの在り方についての二人でMTG!

目標についてのお題をブレストしたわけですがどうもボクは言葉にならない^^;

大事なことが色々ありすぎてまとまらないせいか言葉にならないのか・・・

 

こんにちは京都の設計事務所FORMA建築研究室

合気道建築家 中西義照(てる)です^^

 

 

どんな人?と興味をもってくださった方はこちらのブログをご覧くださいね。

↓↓↓↓↓

建築を通して円満を伝える合気道建築家」中西義照(〇てる〇)プロフィール

 

断熱問題も悩ましいと感じられる方も多いのでは!!

 

グラスウール、ロックウール、羊毛、ウッドファイバー、ポリプロピレン再利用、セルロースファイバー、硬質ウレタンフォーム、押出発砲ウレタンフォーム 等々

調べだすと迷路に入る方が非常に多い「あるある」問題です^^

 

少し前に実施設計を行っていた 「2.5階の家」 断熱方法がセルロースファイバーに決定しました。

以前リノベーションで使ったものの、特性をも一度復習!!

使い慣れない材料の場合は徹底的に調べます^^

疑問点が有ったのでメーカーとしての考え方や実績を踏まえて聞いたので備忘録として記しておきます。

 

グラスウール(24K)相当の断熱で設計を進めていたものの性能、コスト比較では少し点数が低かったのですがクライアントの希望でセルロースファイバーに変更となりました。

 

性能はこのように違い

GW(24k) 0.038W/㎡K     セルロースファイバー(55kg/㎡) 0.04W/㎡K

 

価格面では

GW 材料施工費 約30万   セルロースファイバー 材料施工費 約100万

結構な価格差。

 

 

 

 

断熱材は種類によって評価軸は色々 です。

断熱性

蓄熱性

耐久性

防火性

不燃性

防音性

吸音性

防蟻性

リサイクル性

環境性

吸放湿性

撥水性

耐水性

耐湿性

使用温度範囲

安全性

経済性

LCCO2 ライフサイクルコスト削減性 

施工性

精度クオリティの安定性

等々

 

材料によって特性や特徴があります。

今回のクライアントは安全性、吸放湿性、断熱性能、精度クオリティーを重視されるという事で採用となったわけです。

 

ぼくの考えでは素材の良い、悪いところだけで選ぶのではなく クライアントの考えに寄り添った上で特徴を理解し問題点が無いかを検証して 断熱性能の高い家を設計する材料をというものです。

 

早速、セルロースファイバーで結露計算をしたところ。

デコスドライ工法を参考上記の条件の元(建設地の平均的な条件)で計算したところ 壁内結露が発生しました。

(左図の赤い▲部分が結露する場所です)

 

内装のせっこボードの次にデコスシート(通気シート)が貼られるのですがこれは湿気を止める為ではなく吹き込みの際に必要なものです。

 

※防湿シートが無ければグラスウールでも壁内結露はします。

 

メーカーに聞いたところ建設地である5地域では結露計算を行い、壁内結露が発生する場合は防露シートを室内側に貼ることを推奨しているとのことです。

逆に夏場の梅雨時などは逆転結露(外部からの湿気侵入で壁内結露)の心配がある場合は 可変性防湿フィルムを貼る事をお勧めするとのことでした。

 

可変性防湿フィルムと言えば タイベック スマート ですね。

季節に応じて透湿してくれて壁内結露リスクを減らし気密はとれるという優れもの。

 

再度計算してみるとこの通り壁内結露が無くなりました。

 

京都府内 5地域のこの条件では設定ではこのような結果でした。

 

ただ、過去の実績では気密シート(防湿シート)を貼っていない物件もあるようですが壁内結露に関する相談はいまのところ担当者レベルではないとのこと。

セルロースファイバーの吸放湿性のキャパが大きいせいか1年を通して壁内結露しても問題が表面化するところまでは表れていないのかもしれません。というコメントでした。

 

ただ、設計者としては安易に壁内結露を許容する事は耐久性に対してマイナスに働くことは容易に想像できるので対策はしておきたいところ。

なので実施設計では防露、気密をシートで行うという事にしました。

 

付け加えられたコメントとしては、外皮である壁、屋根がしっかり断熱できたにしても、外気が流入するような部分は気流止めを行う事をしっかりする必要があるとのこと。(当たり前ですが)

そちらが原因の相談はたまにあるようでした。

なので浴室廻り、内部間仕切りの上下、設備との取り合いの処理等 管理をしっかりする必要がありますね。

 

監理の際のポイントとなるので工事前に職人さん、監督さんを交えて施工方法や注意点をみんなで共有できるようにしようと思います。

 

 

セルロースファイバーで気になったもう一つの点は 比重が55kg/㎡という重さ。

なるほど防音性の高さはこの比重からきているのかもしれません。

 

という事は蓄熱量も大きいという事!

比熱が大きいと 昼間に取り入れた日射熱が断熱材にも蓄えられて夜に放熱してくれ気温変動の周期がゆっくりになる可能性もあります。

 

今後熱容量の計算と室温シミュレーターもやってみようかな^^

 

断熱材は何がいいかと悩まれる方も多いですが要は何を大切にしたいというところを選んでいくとスムーズなのではと思います。

 

事務所の方向性も同じ 何を大切にしていくかを再確認していく そうすると方向性がはっきりしてくる!!

そういうものですよね^^

 

 

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