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-2026.9.23-
人と土地と平和のこころ 韓国 海南
東アジアと長く交流を続けてきている藤井芳広さんのご縁で、8月末、韓国南部の町、海南(ヘナン)で開催された易の大会「周易饗宴」に娘と一緒に参加しました。
釜山から高速バスで3時間半、海南でバスを降りそこから車で30分ほど。田んぼにはお米が実り、一見すると日本の中山間地域のような風景が広がります。

印象的なかたちをした山が見え、会場となる建物は外の景色が取り込まれたとても気持ちのいい場所でした。日除けをかけた半屋外通路は内と外がゆるやかにつながり、庭やトイレや小さな図書室への交差点になっています。
素敵な会場は、集会所であると同時に、若者たちの活動を支援する場所としてつくられたのだそうです。
ここはどんな土地なのか。どんな思いでこの場所をつくったのか。どんな人たちがやってきているのか。そんなことを考えながら過ごしていると、人やコミュニティの思いがいい方向へ高まるときは、それらの力だけでなく、土地や場のもつ力が重なり合うように感じました。

さて、今回の「周易饗宴」では、いろいろな背景を持つ方々が、それぞれの人生について話してくださいました。(準備して下さった同時翻訳のおかげでほぼタイムラグなくお話を聞くことができたのは技術の進歩のおかげですね。)
悦び、悲しみ、痛み。
自分とは違う人生を生きてきた方のお話しをお聞きすることで、自分一人の経験だけでは、到底気づくことができなかったことに思いを寄せることができました。
人の人生を知るということは、知らなかった世界を知ることでもあるけれど、同時に、自分の中にも同じようなものがあることに気づくことなのかもしれません。

一緒に食事をし、願い、祈り、踊り、歌う。
そうしているうちに少しずつ心がほどけあい、言葉だけでは説明できないようなところで、人と人がつながっていったような気がします。

また、スピーチされた多くの方が平和について触れられました。「平和」というと、とても大きなことのように思ってしまいそうですが、まずは自分の中に平和があることはとても大切に思います。
自分の活動が向かう先に平和への思いがあるのなら、そのプロセスそのものを大切に生きることも一つの平和なのではないか。そうして、そこから少しずつ広がっていくようにと願います。
みんなで歌った歌がメロディと共に、帰ってきてからも頭の中でエンドレスに流れます。
平和のこころ
願いを力に
争いは今、愛に
ミルミルミール
ロシア語の「Миру мир(ミールゥ・ミール)」は、「世界に平和を」という意味だそうです。

2024年、東アジアと交流を続けてきたふじいもん(藤井芳広)と一緒に、東学を教えるピッサル先生のコミュニティを訪れたことをきっかけに、私の中で韓国との距離がぐっと近くなりました。
今回の韓国訪問は、そこからさらに人とのつながりが深まり、2年の間にお会いするのが4度目の方もいらっしゃいました。毎回、温かく広く深い思いを受け取らせてもらっているように思います。
また、今回の旅では、土地や自然のことも考えさせられました。ピッサル先生は周易について「自然現象と人の心を一つに結びつけて捉える、自然主義的な生態哲学」と話されています。

この土地のシャーマンだという男性のお話も、印象に残りました。
花が散る。
その儚さや美しさは、その一瞬にある。花が散ったあとも、その意味をいつまでも追いかけるのではなく、その一瞬をそのまま受け取る。そんなお話だったと思います。
花が咲いて、散っていく。山があり、風が吹き、季節が移っていく。
そういう自然の営みの中に、日々生きているはずなのに。そして、そもそも私たちは自然の一部のはずなのに、日々の暮らしの中ではそのことをすっかり忘れてしまうことがあります。

韓国から帰ってきて、いつもの日常に戻った今も、海南で見た山や、みんなで歌った歌、人から聞いたそれぞれの人生の話が、ときどきよみがえります。
あの場所で感じたことが、自分の中でどういう意味を持つのかわかりませんが、人と出会い同じ時間を過ごすこと、思いを寄せること、土地を感じること、自然に触れること。それら一つひとつの経験が、自分の中に静かに残ることと思います。
ご一緒してくださったみなさん、そしてお世話になったみなさん、本当にありがとうございました。
とても、とても楽しかったです。
