住まい方アドバイザー 中西千恵のブログ

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-2026.3.14-

何がめぐるのだろう。地域通貨クワガタ

先日の自主上映会の後、思いがけず「クワガタ」をいただくことになりました。なんと、うれしい!

クワガタは、映画『ロマンチック金銭感覚』の制作をきっかけに生まれた地域通貨です。数字の「100」と書かれた面の裏側には、一枚一枚ちがう絵が描かれていてまるで小さな作品のようなのです。

実際手にすると、こんなにうれしい気持ちになるんだと自分の反応に驚いたくらいです。普段、日常的にお金を使いますが、お金そのものにこういう心の動き方をすることはあまりありません。思わず飾っておきたくなり使うのがもったいないと感じてしまうほどでした。

とはいえ、有効期限がありため込んでしまっては意味がないものです。さて、どうしましょう(笑)

このクワガタをそっとお財布に忍ばせておく。そうするといつかこんな場面がやってきます。

「すみません、あの〜、これ…使えますか?」

少し遠慮がちに、お店の方に差し出します。そのやりとりの空気感や、ちょっとした会話まで思い浮かべると、なんだかそれだけで楽しくなってきます。

そんなことを一人思っていたところ、後日、映画を観に来てくれた友人とゆっくり話す時間がありました。その友人は上映会の最後の片付けまで手伝ってくれ、私たちと同じように地域通貨「クワガタ」を受け取っていました。

クワガタは、京都市内を中心に全国で40店舗ほどで使えるのですが、どこで使えるのだろうと調べてみると、なんとその友人が最近訪れたパン屋さんがクワガタが使えるお店だったというのです。

「じゃあ次に行くとき、使えるかもしれないね」

「あの〜、これ使えますか、、、?」と(笑)

「でも、素敵やし使ったらなくなるのはちょっと残念やね。」(そうそう、私もそう思った。)

「それなら何かお手伝いさせてもらったら手に入れられるかもしれんよね?」

まだ使ったことがない私は身をもって感じられてはいませんが、手のひらにおさまるこの小さな紙片が、人から人へと手渡され、お店と人をつなぎ、そのあいだに会話や物語が生まれていく。

「対価として使うためのもの」だけではなく、同時に「関係性をつくるもの」。

そんな地域通貨やコミュニティ通貨が巡る世界を想像しながら、友人と話す時間そのものがすでにやさしくあたたかく豊かでした。

映画「ロマンチック金銭感覚」