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BIM
-2024.5.17-
風致地区の協議 陽と樹の家
計画地は変形地で風致地区と山ろく型建造物修景地区にまたがる敷地です。
風致地区の規制には外観の素材、形態、色、緑地義務、建ぺい率低減、後退距離等が有ります。
今回は敷地が変形しており、隣地との高低差があることから擁壁が敷地内に突出して築造されている事も有りパッシブデザインと様々な与条件を満足するため規制ぎりぎりのラインを攻めた計画になっています。
風致課担当者に事前にヒアリングしてプランを固めたところ課題とは異なる部分を指摘されたりで一進一退でした。
協議の課題点は二つ
1.後退距離緩和について
2.道路面における2階外壁ライン後退の取り扱いについて
担当者から風致課の見解の定義を事細かに確認したりデザインやスケッチを描き風致課の意思決定がしやすくするように提供したり、アイデアと風致課の考えをすり合わせた結果良い案にたどり着きました。
ARCHICAD(アーキキャド)という世界で使われているBIM(ビルディングインフォメーションモデリング)を使っているので計画段階からこのようにモデル化するので初期段階から形態などの共有がしやすいのです。
その代わり二次元CADに比べると入力作業は非常に増えるのですが・・・
計画段階から実施段階までデータを無駄にすることなく使える事、施工段階にも施工者に立体的な説明が可能なので採用しています。
個人事務所同士で協業する時もクラウドデータを其々で作業して一つの建築設計を行う事も可能ということにも将来性があると思います。
今回のお施主さんは3Dデータを可視化する技能をもっておられるようなのでこれからの打合せも面白いことになりそうで楽しみにしています。
今回は外観の骨格が決まったことにより基本設計を確定できることになりました。
-2023.3.24-
Scenery House 日照シミュレーション
春秋分 冬至 夏至 の太陽の入り方
太陽高度(角度)が異なるので同じ時間でも太陽の入り方が変わります。
冬は太陽をたくさん取り入れて家を暖める。
夏は太陽を取り入れないように庇や屋根で影をつくり取り入れる量を少なくする工夫をします。
この敷地は住宅街でありながら南方向が下がる丘陵地、南側も専用通路があり隣家も平屋が新築されたところという好条件。
南の日射は確保できる敷地です。
専用通路からの視線を遮蔽するために1階は塀で対応、冬場は2階から日射を取り入れ大きな吹抜を配置することで家の奥まで太陽を届ける段屋根を持つオーソドックスなパッシブデザインとしています。
今回の設計もBIMであるARCHICAD SOLOで設計しています。
住宅設計ではBIM(ビルディングインフォメーションモデリング)という三次元の各種の情報を紐づけることが可能なCADを使う事務所はまだ少ないです。
FORMAではかれこれ5年前から使っています。
プラン段階から多くの検討を同時に進めながら設計することが可能となります。
その為フロントローディングという前もって行う作業は膨大になりますがお施主さんとの意思の共有は以前と比べて格段に向上しました。
ここで作成した3Dのデータを工務店に渡せばすぐに施工可能となる状態になる日も近いかと思っています^^