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FORMAの家デザイン

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狭くて広い家

京都市北区

構造:木造2階建て

敷地面積:55.14 ㎡

延べ面積:54.99 ㎡

家族構成:夫婦

竣工:2011年7月

狭くて広い家(Small But Spacious House) この名前はニュージランド出身のご主人が名付けられました。日本のように人口密度の高くないニュージランドでは、平屋建ての広々としたお住まいでした。それを考えると、床面積が 54.99㎡(16.6坪)の住まいをどう感じるか、それも、階段部分もある2階建てで・・・。クライアントご夫妻自身も不安に思われていたようでした。まずは、FORMAで建てた近い規模の物件を見ていただき、実際に広さを体感していただきました。その結果、「意外と広い。大丈夫だね。」という感想をいただき、安心して今回のお話を進める事が出来ました。その後に提案させていただいたスキップフロアの図面と模型を見ていただいた時の言葉、「Small But Spacious House!!」その言葉が示す通り、まさに「狭くて広い家」がこの家のコンセプトとなりました。 家づくりで最も重視したことは、この床面積でクライアント夫婦2人が暮らすうえで手狭感がないかという事でした。そうは言っても敷地面積は55㎡で、3方は隣家と高さが3mの擁壁に囲まれた町中の井戸のようでした。隣接地の景色を取り込む手法も使えません。そこで慎重に周囲の状況を読み取り、内部のボリュームを最大限に取り(天空率という手法により斜線規制を除外しています)、いかに広く感じるかに主眼をおき設計しました。 狭い空間を実際以上に広く感じて生活していただけるように、 ・玄関を入ると高さ7mの吹抜けにより、上部への開放感 ・スキップフロアーにより、内部のボリュームを最大限活用(2階建ての容積に6つの床) ・床面積に算入されない床を取り、収納スペースの確保 ・各フロアに視線の抜けをつくる ・移動時の天井高さの変化による広がり感 のような点をしっかり考慮し、実際の床面積からは想像できないほどの広さと密度の濃い空間を実現しました。 ※ 54.99㎡(16.6坪)・・・日本の一般的な賃貸住宅ですと、2DKか2LDK程度の広さです。

カジュトクラスイエ

京都市西京区

構造:木造2階建て

敷地面積:164 ㎡

延べ面積:98.64 ㎡

家族構成:夫婦 子ども2人

竣工:2014年1月

「カジュトクラスイエ」は家のちょうど裏側にある小さな川沿いに、八朔、檸檬、柿、栗、たくさんの実のなる果樹が緑豊かに並んでいます。ちょうど秋から冬にかけての工事中は八朔や檸檬がたわわに実り鈴なりでした。 ご家族はご夫婦と小さなお子様が二人。元気で明るいご家族と、たくさんの果樹と、家の前にある大きな大きな山桜。街中の家でありながら、緑と四季がとても身近に感じられます。山桜はご主人の小学校入学の記念樹です。 大きくなった桜は家が完成した2014年の春も満開でした。「落ち葉の掃除が大変なんですよ」とおっしゃるものの、お隣のご実家のお父様がいつも掃除をしてくださるようです。お家が完成した日も、撮影の日も、お隣のおじいちゃんと遊ぶ子供達が2階の窓から見えました。ほのぼのする光景がとてもよく似合う家です。

Domaine T

京都市上京区

構造:鉄筋造3階建て

敷地面積:57.97 ㎡

延べ面積:90.20 ㎡

家族構成:夫婦、子供2人

竣工:竣工:2013年3月

DomaineT は京都御所の北、交通至便な場所に築30数年経つ家屋の建て替えです。 ご依頼時は飛騨、その後関東に引越され、遠距離での打合せとなりご相談から1年半後の完成です。 お互いのイメージや思いを共有することに時間をかけました。 好みのテイストや素材、又はその組み合わせ、背景について様々なお話しを伺い、方向性を決めた後に計画を行いました。 当初は木造3階建てのプランでしたが、自由な平面計画が出来るように鉄骨造に変更となりました。 この変更によるコストUPをいかに抑えるかについても、計画の大きなポイントとなっています。 外観は美観地区規制のため京都の町家の意匠を踏襲する必要が有ります。 又、準防火地域のため開口部、屋根、軒裏、垂木は金属やモルタル素材に置き換え構成しています。 一方、内観は工場やワイン醸造所のような無骨なつくりがいいというイメージの共有ができていたので、鉄骨の構造部材(H鋼やブレース、胴縁)をあえて見せる仕上げとし白の塗装を施しています。 空間構成はひとつながりのワンルームで間仕切りは最小限。 ワンフロア10坪足らずの空間を圧迫感を無くし緩やかに仕切る為カーテンを使っています。 これら、内装をそぎ落とす事で工事費を抑える事につながっていますが、断熱性能については外断熱で等級4以上の性能を持たせています。 暮らしの要素である「居・食・育」を多様に楽しめる場(用途を限定しない場)を立体的に振り分けることで、クライアントの思い描くライフスタイルを実現できる家となりました。

カエルイエ

滋賀県大津市

構造:木造2階建て

敷地面積:287.52 ㎡

延べ面積:109.84 ㎡

家族構成:夫婦 子供2人

竣工:2012年2月

自分達らしくを追及していた夫婦2人の時より世界が広がった。子供がいるから、自分の小さなころを思い出し、自分の中の潜在的な思いに気付くことができた。和室で遊んだ記憶、屋根に上った思い出。 「星空を眺める」 父とはできなかったことを、息子としたいと思うようになった。子供は気持ちの良いもの、気持ちの良い場所を感覚でつかむ。無垢の床に寝転がること、2階の隅っこに座ること。 この子達の成長と共に自分達らしく創り上げていくイエ。おおらかにのびやかに、気持ちがゆたかになる住まい方ができるイエ。カッコ良くてもかしこまっていないといけない暮らしではなく、子供がいて汚すのは当たり前を自然に受け入れられるイエ。幼かった頃、兄弟で和室で遊んだ懐かしい思いが感じられるイエ。 家族がカエルイエ。 兄弟がカエルイエ。

テイネンゴノイエ #01

京都市伏見区

構造:木造2階建て

敷地面積:126.78 ㎡

延べ面積:98.95 ㎡

家族構成:夫婦

竣工:2013年12月

テイネンゴノイエY邸は60代のご夫婦2人暮らしの住まいです。ご夫婦2人になってからの建替えです。 北は大きな運動場、南側の道路がちょうどT字路にあたり、南北に風も視線も抜けるとても良い場所です。 建替え前は、南の日当りの良い部屋が充分に使われておらず、北にキッチンとダイニングあったことから、冬でも寒い北側で過ごされることが多かったようです。 お二人共に定年まではフルタイムで仕事をされ、定年後はそれぞれの趣味を日々愉しまれています。娘家族が遊びに来ることもあり、新しい住まいは、そんな日々の暮らしや老後のことも考えながらのプランになりました。

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