滋賀県大津市
outline
構造:木造2階建て /
敷地面積:183.35㎡ /
延べ面積:94.39㎡ /
家族構成:夫婦 子供 1人 /
竣工:2023年9月
外皮平均熱貫流率(UA):0.42W/㎡K
冷房期の平均日射熱取得率(ηA):2.3
相当隙間面積(C値):0.3c㎡/㎡
耐震等級:耐震等級3
explain
ー出口は入口の始まりー
出口から世界へのつながりを意識する
デグチノイエは家族の暮らしの世界が広がり包み込むことを意図した計画です。
■三方が公共空間
二方が道路と歩行者通路の敷地、外部からの視線やプライバシーに氣を配り南北の景色をつなげた計画です。
北面に存在する緑地帯への眺望と南敷地内の植栽を計画的に配置することで、視線が抜け、季節の移り変わりを暮らしの動きの中で体感できることを根幹とし、この敷地にしかない居心地を手に入れることを意図しています。
■パッシブデザイン
冬至日、周囲の建物日影シミュレーションを行い、日射時間の長い位置を割り出しています。
日射時間の長い場所を庭とし相対する位置にLD・吹抜を配置し、建物の内部に日射取得ができる配置計画です。
夏至日は各階の庇を出すことにより冷房負荷となる日射を遮蔽し、建築コスト、断熱の効率化を目指すシンプルな形態(総二階建て)です。
■不易流行
環境に整合した配置、形態、素材の選択をしていくことで前からここに建っていた?と思えるような普遍的でシンプルなあり方の探求。民藝のごとく用の美を目指す家/街並みとの間合い(距離感)/体験を重ねる/探求の場
■居心地・程よい距離感
閉ざすこと開くこと、内と外、視線の抜け意識の広がり
■多様な居場所
暮らしの中で過ごす場所を少し広げてみる/使い方を考える/家全体を活用する(使わないところをつくらない)
■つながる場・中間領域
室内に加えて庭との中間領域となる外土間を含めることで広がる暮らし。
室内から見るだけではない季節の変化や時間のうつろい、外へのつながりが生み出す暮らしの潤い。
2階窓からの庭木の成長は長い時間軸での楽しみ。
■ライフスタイルの変化
部屋の機能を固定しない流動的な空間とスペースの割り当て(サロン開設、ゲストルーム、同居、1階で暮らす)
変化への備え