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テイネンゴノイエ #03

京都府城陽市

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冬場は南の大窓から太陽の熱を取り込み、夏場の日差しは庇で遮られます。1階は、玄関、和室、LDK、パントリー、洗面、浴室、2階はご夫婦それぞれの個室です。和室を寝室にすれば1階だけで暮らすことができるので、2階の寝室が使いづらいと思うことがあっても安心してワンフロアで暮らせます。

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パントリーの収納は、奥行きの深いところと浅いところを収納物にあわせて使い分けてもらえます。食材保存場所のパントリーは暖かい空気を入れないように冬場は仕切り「そよ風」の範囲外にしています。

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定年後はご主人がキッチンに立ってお茶の準備をされることが多くなったそうです。定年後の住まいは、家事の役割分担が変わったり、生活リズムや暮らし方が変わることも多いです。どんな暮らしを希望されているかをお聞きしながらプランができあがりました。

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息子さん家族と一緒にみんなでテーブルを囲んで食事ができるように、エクステンションタイプのダイニングテーブルを購入されました。二人の時と大勢の時と、リビングとダイニングに仕切りがないのでその時々にあわせて使えます。

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1階も2階も南側の大きな窓から太陽の恩恵をたくさん受けます。冬場、「そよ風」で基礎のコンクリート(床下)に蓄熱した暖かい空気は、1階各所→吹き抜け→2階→吹き抜けに面した各個室、暖かい空気が循環しています。

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バルコニーから見下ろした庭。縁側に座る人とベランダで洗濯物を干す人、家の内でも外でも上下でつながるのがちょっと楽しげです。

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たたみ部分は4.5帖ですが、押入れとお仏壇を吊り式にすると布団を敷くときに板間を使えたり、4.5帖以上に広く使えます。引込障子を開け放つと、リビングや玄関ホールともつながったひとつの空間がとてもゆったりしています。二方向からアクセスできる使い勝手の良い和室です。

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玄関を入ると和室と正面の窓から庭が見えます。仕切ると個室になる和室は、ダイニングやリビングを通らず玄関から直接入っていただけるので、慌てることなくいつでもお客様に来ていただくことができます。

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キッチンの通路を広げた分、ダイニングが少し狭まりましたが、お二人でキッチンに立つことも多くなり、広くとった通路がストレスなく動けてとてもよかったとおっしゃいます。お二人仲良くキッチンに立たれているのですね。

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写真の手前に勝手口があります。ガレージ→勝手口→パントリー→洗面(手洗い)→キッチン、買物をして帰宅したときの動線がとてもスムーズです

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高いところは足がすくむという奥さまの為に階段は両面壁面です。家の中で安心できるというのはとても大事なことですね。

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天井の格子は「そよ風」が室内の空気を吸い上げる吸気口です。2階にあがった暖かい空気を吸い上げて床下へ送る、空気がいつも循環しています

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ベランダの窓に沿ってメンテナンス用にキャットウォークがあります。雨が降って慌てて洗濯物を入れる時にとても役立つと思います。

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奥様の寝室は、造付け洋服収納と部屋の一番奥の壁側に置いた箪笥の間にゆったり通路をとり、ウォークインクローゼットのように使えます。洋服や鞄、小物がまとめてあると、身支度もコーディネートもしやすいです。ご夫婦それぞれの居場所があって、それぞれの過ごし方ができるというのも定年後の住まいで大事なことだと思います。

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たくさん洗濯しても南にズラッと全部がお日様にあたるように洗濯物が干せるベランダです。お日様の光をたくさんあびながら洗濯物が風にたなびいている景色を想像します。

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庭の植栽は以前のお住いの庭から紫陽花、金木犀など何本かの木を移植して、あらたに植えた草木と自然につながりました。春夏秋冬の自然の移り変わりを庭の草木で感じることができます。眺める楽しみ、手入れする楽しみ、飾る楽しみ、緑があると楽しみがひろがります。

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木塀のおかげで道路からの視線を気にせず庭で過ごせます。1階も2階もどの部屋からも庭が眺められます。

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そよ風の吹出口は、リビング・ダイニングの窓下、トイレ、洗面脱衣、キッチン、和室の板間に設置しています。

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そよ風本体の機械室はロフト側面からアクセスします。メンテナンスはここからおこないます。

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ご主人の寝室(書斎)はロフトと押入れ収納がたくさんあります。収納スペースに余裕があるので、寝室はスッキリ使えてストレッチが余裕でできるそうです。

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明るさに対しての感じ方は個人差があります。ご夫婦で違うこともあり、調節できるものでちょうどに加減しながら暮らされています。

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昼下がりにソファに座ってウトウトするのがとても気持ちが良さそう。暖かい陽だまりがある住まいです。

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以前のお住まいの階段は急だったそうです。階段の、広さ、高さ、安心なことは大事なことだと思います。

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「そよ風」のおかげで冬でも暖かい住まいですが、引戸で玄関を仕切ることで、冬場に暖まった空気が玄関を開けた時に逃げていかない工夫です。

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家の北側に車2台分のガレージがあります。ガレージから玄関も勝手口も近いので、人の動きも荷物の出し入れもスムーズです。玄関横の植栽で、家族もお客様も迎え入れられるような気がします。

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ガレージは格子戸で閉めることができ、スッキリとした広い玄関ポーチが豊かだなぁと感じます。来客時は1台車をとめることができる広さがあります。

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東西に長く南西道路の角地というとても恵まれた条件ならではの、どの部屋もすべて南に面したとても明るい住まいです。Tさんご夫婦の暮らし方をお聞きしたとき、自然エネルギーを取り入れたり遮ったり、とても上手に暮らされていました。お二人の暮らし方と家の創り方が同じ方を向いた、とても気持ちのよい家です。

outline

構造:木造2階建て / 敷地面積:167 ㎡ /
延べ面積:123 ㎡ / 家族構成:夫婦 / 竣工:2017年5月

外皮平均熱貫流率(UA):0.55W/m²K
冷房期の平均日射熱取得率(ηA):2.5
熱損失係数(Q値):1.89W/m²K
全国の外皮性能基準値はこちら
※ 地域区分「6」を参照

explain

テイネンゴノイエ#03の特徴は、パッシブデザインの考え方をベースとしたソーラーシステムを取り付け、家全体の温度差が少なくなるように計画したことです。具体的には、空気集熱式ソーラーシステム、環境創機の「そよ風2」を使いました。

※そよ風を使ったTさんの暮らし
冬の使い方としては、日中はそよ風と太陽の直射日光(ダイレクトゲイン)が部屋を暖めてくれます。日が落ちると徐々に室温が下がりますが、蓄熱された床下からの放熱で夜も暖かく、一番気温が下がる朝に2時間ほどエアコンを運転し、快適温度に到達したら翌朝までエアコンなしでOKだそうです。 体感温度は人それぞれ個人差がありますが、壁、天井、床の表面温度も室温に近い温度です。
そして、冬場の暖かさはもちろん、夏場も外気が38℃近くになった時でも室温は30℃以上(エアコン使用無し)にはならないデータがでました。夏も冬も体への負担が少ないのはとてもうれしいことです。

予想以上に満足していると、住まい手のTさんはおっしゃいます。ご主人は定年後から家事を始められたり、お互いを尊重しながら、お二人の暮らしを楽しまれています。「夫婦二人のための家を建てられてよかった」とおっしゃるTさんご夫婦です。

定年後の家と子育て世代の家では、大事に考えることも変わります。永く安心して暮らせることは同じですが、ご夫婦二人の暮らしやすさをより大切に考えています。

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