今回の振り返る日記で取り上げるのは 「うちんく」 の天井部分の納まり、船底天井というやつです。
登り梁の上に野地板を張り防水、通気胴縁を載せて更に野地板を張り防水後、屋根を葺きます。
屋根の下地が二重となり通気も取れるやり方です。
登り梁の厚みの部分に断熱材を充填して、天井構造用合板を張り上げています。
良かった点
・屋根に囲まれているという心理的な安心感が居住感に繋がっている。
・間仕切りを途中で止めた事で、屋根の架構が際立つものとなった。
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課題としては
・断熱のヒートブリッジ部分が若干増えた。
・照明器具がダウンライトを設定したので勾配天井用の機種が限られたものとなった。
・構造用合板の継ぎ目が少々目立つ。
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今後の展開
・3尺ピッチとした登り梁の間隔をもう少し小さくし梁巾、梁成を抑える事でヒートブリッジを少なく出来る寸法を模索する。
・外部の野地板上に外張り断熱(付加断熱)しヒートブリッジを抑える納まりの展開を考える。
・構造用合板貼る前に仮並べにて模様の目立たない者同士を組み合わせて継ぎ目を目立たなくする。
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今回は米松の梁材と針葉樹の構造用合板を仕上げとしたが、樹種の選定と、ラワンベニアにオイルステイン等で調色するのもいいかもしれない。
今回は個室群の中での船底天井採用でしたが、LDK等の大きな空間の方がより効果がありますね。
ただ、階高は少し抑え気味にして室容積を少なくし温熱付加を抑え、身体感覚に合わせた高さにする必要が有ると思います。
ご参考まで。